AIを導入すれば開発コストが下がる。そんな幻想はもう終わりにしましょう。
現実は全く逆です。Nate B Jonesが指摘する通り、私たちは今「命令」から「トークン」への不可逆的なパラダイムシフトの只中にいます。OpenAIが打ち出した月額2万ドルのAIエージェント価格設定は、その象徴に過ぎません。
最も残酷な事実を提示します。StrongDMのエンジニアリングチームは現在、エンジニア1人あたり1日1000ドルをトークンに費やしています。彼らは手作業でコードを1行も書きません。仕様を入力し、検証されたバイナリを出力するだけの完全なブラックボックス。いわゆるダークファクトリーです。
1日1000ドル。年換算で約36万ドル。これはコスト削減ではなく、エンジニア1人を雇う以上の莫大なコストを計算資源に突っ込む「資本の暴力」です。
CursorのAWSコストがAnthropicの価格引き上げ後に月600万ドルから1200万ドルへと倍増したのも当然の帰結です。人間がコードを打つスピードの限界を超え、AIエージェントが自律的に数億のトークンを消費し続ける。インフラストラクチャへの負荷は爆発的に跳ね上がっています。
コードを書くという労働から人間は解放されました。代わりに始まったのは、莫大なトークン代とクラウドリソースを湯水のように燃やせる企業だけが生き残る、純粋な資本力と計算資源の殴り合いです。
1日1000ドルのトークンをエンジニアに投資できない企業は、もはやソフトウェア開発のスタートラインにすら立てない。これが2026年現在の、誰も語りたがらない本当の現実です。